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だしと日本酒@三重テラス レポート

2017年10月12日 at 10:40

東京 日本橋 三重テラスで開催した「だしと日本酒」イベント、無事終了しました。

だしと日本酒・三重テラス・かつおの天ぱく・Sake's Kitchen 田中順子

出汁割燗。日本酒(燗酒)を出汁(鰹節)で割ったもの。

私の担当セミナーは「神酒としての日本酒」。
短い時間で奥深いテーマで、ちょっと厳しいかな、と思ったので、天白さんのお出汁の後に、まずは出汁割燗を飲んでいただきました。

だしと日本酒・三重テラス・かつおの天ぱく・Sake's Kitchen 田中順子

出汁割燗。日本酒(燗酒)を出汁(鰹節)で割ったもの。

どれほど、合うのか?
それは、飲めばお分かりいただけます。
その相乗効果は、細胞が記憶しているからです。

この出汁割燗、意外と知らない人が多くて、びっくり。
関西では、おでんやさんなどで、昔から親しまれてきたもの(おでんを煮込んでいる出汁で、燗酒を割ったもの)です。

「わぁ!美味しい!」の声をいただき、この日もせっせと裏でお出汁とって、仕込んで、良かったーと思いました。(だしの香りを楽しむために、その場で割って合わせた方が美味しいので。)

日頃、日本酒をお料理に合わせてサービスする、という仕事しているので、常に新しいペアリング、目新しい食材とのマッチングを求められます。それはとても楽しいことです。

でも、「だしと日本酒」。
これに勝るペアリングはありません。
だからこそ、賑やかしではなく、ずっとずっと、言い続けてきましたし、くどい!しつこい!と言われても、これからも言い続けていきたいと思っています。

だしと日本酒

清水清三郎商店の「作 穂乃智」と「雅の智 中取り」

だしと日本酒

山脇りこさんのおつまみその1
「作 穂乃智 にあわせて・いちばんだしと伊勢あおさの冷たいお凌ぎ(おしのぎ)」

だしと日本酒

大田酒造の「半蔵 木桶仕込み」

だしと日本酒

山脇りこさんのおつまみその2
半蔵 木桶仕込み にあわせて「ふわふわ蒸しなすといちじくのだしあんかけ」

三重の地酒「作」「半蔵」に合わせた、料理家 山脇りこさんのおつまみは大好評!
天ぱくさんのおだしと、三重の食材をふんだんに使って、身体に優しい味わいながら、作・半蔵、それぞれの日本酒を寄り添わせると一層美味しくなるレシピ。しかも、ちょっと胸キュン(え?死語?)な、絶妙な抜け具合、というかオシャレ感。

これって、難しいんですよね。お出汁を使ったおつまみっていうと、どうしても「自然派」「天然素材」(注・芸人グループのことではありません。ってみんな分かんねーよ!)的な、「素朴感」が前面に出てしまって、そんなオーガニック・ラブ具合に飲兵衛は尻込みしてしまうところがあると思うんです。でも、りこさんのおつまみは、そうじゃないんだなぁー。

今の時代、アレルギーもあるし、老若男女問わず、全員が満足して、癒されるような食事って、本当に難しい。
オシャレに飲みたい人と、ガッツリ飲みたい人でも違うし。もっというと、お酒飲みたい人と、飲みたくない人を同時に満足させるなんて、至難の業です。「晩御飯のおかずと、酒のアテは違うんだよなぁ」と思っているそこのアナタ!私もそう思います。「ハンバーグじゃ日本酒飲めねえんだよ」そうです!その通りなんですね。(まぁ工夫次第なんですけどw)

しかし、あなたが毎日の食卓を任されたとします。
赤ちゃんの離乳食作って、じーちゃんの嚥下食作って、高校生のボリューミーな揚げ物でも揚げた後、旦那さんの晩酌用おつまみまで作らされたら、声を大にして、世界中の人々に伝えたくなるでしょう。「こんな男とは結婚するな」と。当然です。お母サンは忙しいのですから。(← 文章が長くなると超個人的感情が交じりだすことをご了承ください。ティントン♫)

でも「だしと日本酒」なら、できる。
赤ちゃんも、おじいも、おばあも、高校生も、夫も、自分も、満足できる。
すごくないですか?全員が満足できるんです。
それが、このペアリングの奥深さを実証している、と思います。

誰が考えたわけでもなく、御饌と神酒という形で、古来より続いてきた組合せ。
それが「だしと日本酒」です。

赤ちゃんの離乳食、はじめは重湯(おかゆの上澄み)と、お出汁。
ミルクだってアレルギーがあるのに、この2つは安心して食べさせることができます。何故でしょうか?
お正月の参拝の後、飲むのはワインでも、ビールでもない。
日本人はみな、そこにあるべきは日本酒だと思うのです。何故でしょうか?

『ただ、そうしたかった。』

そう答えるしかないところに、御饌としての鰹節と、お神酒としての日本酒の、食文化の源流たる意味が、隠れているのではないかな、と思います。

蔵元トークショー。清水清三郎商店の清水社長、大田酒造の大田専務。司会はフリーアナウンサーで利き酒師の阿部ちあきさん。

蔵元トークショー。清水清三郎商店の清水社長、大田酒造の大田専務。司会はフリーアナウンサーで利き酒師の阿部ちあきさん。

ラストは「かつおの天ぱく」の鰹節を使ったおかかごはん

ラストは「かつおの天ぱく」の鰹節を使ったおかかごはん

日本酒は、神様と人をつなぐもの。
だから人は、豊作を祈願し、神に祈り、感謝する。
その儀式に、厳かなシーンに、日本酒は不可欠なものなのです。

そして、この日も日本酒は、ご来場くださった皆様と、私達をつなげてくださったように思いました。
セミナー中は冗談ばかり言ってしまいましたが(← 調子に乗りやすい)この貴重な機会をいただけたことに、心から感謝しています。

ご来場下さった皆様、ご協力くださった皆様、支えてくれた皆様、そしてこんな機会を下さった神様、ありがとうございました!!

だしと日本酒・記念撮影

大変ご迷惑をおかけしましたが、皆様のおかげで無事終わることができました。ありがとうございました!!

◆当日の様子が掲載されました:伊勢志摩経済新聞
https://iseshima.keizai.biz/headline/2873/