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日本酒ライフへようこそ

2019年9月29日 at 04:13

先日は、ハンドメイドのガラスウェア、スガハラガラス淀屋橋店様でのワークショップでした。

マンスリーテーマは「日本酒ライフへようこそ」。
ワークショップテーマは「日本酒と料理のペアリング-つくり手のストーリーと共に-」。
ワークショップは2部制で、夜の部はキャンセル待ちも出る盛況ぶりでした。有難いことです(涙)。

日本酒3種とおつまみ3種を召し上がっていただきつつ、どうすれば一番美味しいのか?というペアリングの簡単なロジックをお伝えしました。
月の桂を醸す、増田徳兵衛商店の増田徳兵衛様にもお越しいただき、田中が蔵見学時に撮影した写真(スライド)をご覧いただきながら、つくり手ならではのトークもお楽しみいただきました。

さて、今回会場となったSghr – スガハラガラスさん。
ginette(ジネット)というグラスに出会ったときから、いつかこんな日がくるといいなぁ、と思っていました。

出典: http://www.rhetoric.jp

★ginette(ジネット)について詳細は下記リンクをご覧ください。
http://www.sugahara.com/ec_recommend/recommend_170.html

ginette(ジネット)で飲むと、普段飲んでいる水が、700倍美味しく感じます。
(深夜の通販みたいですが嘘じゃありませんっ。)

水は無色透明で実像がないのに
ランダムな面から生まれる光の屈折によって
宝石のような
特有の視覚的アイデンティティが生まれます

飲もうとグラスを動かすと
キラキラして本当に綺麗で
汚れた大人達(失礼)も
子どものように「わぁ!」と
思わず声をあげてしまうのです

何がすごいってですね・・・

その立体的な光に煌めく
「水」に注目するうちに
それはもうグラスではなく
持ち歩ける「水の宝石」になって
グラスの存在は消えてしまうのです

そこが、最高に恰好いい。

ペアリングもそうあるべきだ、と思いました。
マリアージュ、ペアリング、という言葉が定着する少し前、私は自分から生み出される「らしさ」(香味や、提供スタイル)はどうあるべきか、ということに悩んでいました。「ふつうに美味しい」じゃダメで、もっと「腕」を見せなければ、ともがいていました。でも最近はあえてのふつうでいい、と思うようになりました。あたりまえの価値に気が付くことが、最も感動的なんじゃないか、と思うからです。

今やペアリング、という概念は、様々なメディアを通じて、確かに新しい日本酒の楽しみ方を、日本酒業界だけでなく一般の人々の日常生活に送り込んでいると思います。
単純な方法論ではないものの、その考え方に慣れてくると、どんどんアイデアが浮かぶようになります。他のお店の料理やレシピブックだけではなく、家庭や生活の中から、ヒントを見出すことが、割と容易にできるようにもなります。だって食材と調理法とお酒の組合せは無限にあるのですから。

しかし反対に、そうした慣れは、ペアリングという概念を見せること、それ自体を目的とした組合せにしてしまう危険性もあります。いわゆる「どや?」的な提供というか。そこには、相手や第三者対してイニシアチブを取りたいという想いが透けてしまうので(美味しかったとしても)やっぱりなんか少し恰好悪いな、と思うわけです。

だから、ペアリングの素であるアイデアや、自分の気配はなるべく消したいといつも思っています。私の名前とか、ペアリングという考え方自体、お客様が召し上がる前にはさっさと風化してしまって、「このお酒美味しい!」と思ってもらえる方が断然いい。
そう、実体がそこにあるのに、消えてしまうginette(ジネット)のように。

つまり、料理やお酒がペアリングを語ってはいけなくて、ペアリングはまず道具(媒体)に徹することである、と。徹することで浮かび上がる「そうそう!」「これこれ!」という共感のもとが実はペアリングで、間接的に人々の記憶の断片に残ったら、こんな嬉しいことはないなぁと。

日本酒(左から)月の桂純米大極上中汲にごり酒・増田徳兵衛商店 / 鏡山純米吟醸・小江戸鏡山酒造 / しぜんしゅ純米原酒・仁井田本家

私はお調子者なので、組合せに驚いてもらって、褒められるのも嫌いではないのですがw
それよりも「いつも飲んでいるお酒がこんなに美味しかったなんて」という向きに持っていく方が、やっぱり格好いい。これは個人的美学として私が思っていることですが、勝つだけじゃなく、一本背負いで勝つんだ(誰?)、という感覚に似ているかもしれません。ってちょっと違う?汗w

長くなってしまいましたが、簡単な組合せの方法と、レシピをお伝えしただけで、「このお酒美味しい!」というお声を沢山いただけて、裏で一人ニヤニヤした一日でした。(事実この3本はどれも美味しい♡)
スタッフの方々のお人柄も、ご参加くださった方々とのお話しも、ワークショップの雰囲気も全部、やっぱり大阪はいい・・・と改めて思いました。

左:月の桂醸造元・増田徳兵衛商店 増田徳兵衛様 / 田中順子 / 菅原工芸硝子㈱ 菅原社長

ご参加くださった皆様、ご協力いただいた皆様、お付き合いくださった皆様、本当に本当に、ありがとうございました!!