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食中酒というカテゴリー

2016年4月5日 at 14:15

「お酒だけで飲むより、食事と合わせるのに良い日本酒」、「料理に寄り添う日本酒」など・・・。
昔からあるフレーズですよね。

しかし少なくとも私は「日本酒単体で楽しんでほしい」というつくり手の方には巡り合った事がありませんので、ほぼ全ての方が「料理とご一緒に楽しんでください」とおっしゃると思います。

それでも「食中酒として最適」とか、「優しい味わいなので料理と一緒に」とか、頻繁に耳にします。しかし、そうでない日本酒はない、と私は思っています。
逆に、「食中酒」として単一銘柄を推奨される方は本気でマッチングの実験をしていないように思えるのです。

例えば、レバーペーストには食後酒の代表といわれる「しっとり甘口の貴醸酒」がバッチリです。
優しく軽快なタイプではなく、粘性高めの深みのある味わいの方が見事に調和します。

熟成酒は食事に合いにくい、と決めつける方もいらっしゃいますが、春を感じる山菜料理には「粗磨きの練れた熟成酒」。
山菜を口にして熟成酒を追いかければ、エグミなく円やかに感じて山菜の香りも相乗します。

このような場合、食中酒と称される優しいタイプは要りません。

とはいえ、「優しい」「軽やか」「シンプル」、それも一つの個性ですね。
もちろん、そういう日本酒の出番も沢山ありますので、なければ大変困るのも事実です。が、それらが全ての食事に合う、という事はあり得ません。

日本酒の良さは、食中酒と称される「主張しなさ」?その裏に隠された「旨味を綺麗に引き出す力」?
それだけではありません。あらゆる料理に合わせられる「味わいの幅」こそ、大きな魅力なのです。

特に日本のお母さん達は世界に類を見ないほど優秀なので(注:私を除く)、和食に限らず、イタリアン、フレンチ、エスニック料理まで、とっても美味しいオリジナル料理にして食卓に上げてしまいます。そうした多様な料理を美味しくするための「マッチング」が楽しいのは、ワインだけでなく、日本酒も同じです。

だからこそ、「食中酒」という「カテゴリー」は敢えて必要がない・・・、と思う今日この頃です。

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