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他者の日本酒評価について

2016年5月9日 at 22:33

お酒をテイスティングして、お料理をマッチングさせる、という仕事をしているためか、「他者の評価について、どう考えるか」という質問をよく受けます。

例えば
『某雑誌で絶賛されているお酒についてどう思う?』とか
『○○さん(料理屋さん&酒屋さん)の置いているお酒についてどう思う?』とかです。
お酒だけに限らず、点数や記号の評価について意見を求めらる場合もあります。
例えば食べログ、ミシュランなど・・・。

日本酒マッチングセット@ELLAS

日本酒・マッチングセット@ELLAS

 

私がそれをどう捉えているかと言えば、評価や点数そのものは気に留めません。
日本酒などの嗜好品の評価では、鑑評会などよほど厳正なものでない限り、必ず評価者の主観が混じるからです。
これは人間関係にもいえることで、私はやり取りのない人に、勝手に自分像を作られたくありません。なので、面識無い人の事を他人の意見で判断する事もまた、したくありません。人もお酒も、何を良く感じ、何を良く感じないか、ぐらいは、基本的に自分ひとりで決めたいと思っています。

しかし、評価の根拠=コメントは意識します。

お店や講座では自分で試した日本酒を使うわけですから「誰が何と言おうと」使う日本酒は使い、使わない日本酒は使いません。そして翌月は使わなかった日本酒を使うかもしれません。(当たり前ですが・笑)

つまり「その個性は今月は要らない」「来月は必要」ということにつきます。

ただ残念なことに、すべての日本酒を試せるわけではありません。
特に希少なお酒はサンプルが取れませんから「他者の意見」が役に立つ、ということがあるわけです。

その為には「その本の特徴」「その評価者(テイスター)の特徴」を知らねばなりません。

これは講座や持ち寄り会で他者のコメントを聞いて参考にするのと似ています。
自分が「酸が強い」と思っている日本酒を、7割の他者が「酸は控えめ」と言ったとしたら、自分の定規がずれている可能性があります。
「この日本酒はスッキリ淡麗だ」と思っても「やや甘みを感じる」と周りが言えば「自分は大事なポイントを見逃していた」ということになります。

最後の判断は自分ですが、それまでの過程は自分一人では形成できませんし、他の評価者の影響を受けます。
ですから、自分と評価が違うからといって、評価本や異なるラインナップのお店を批判するのも、あまり意味のないことだなぁと思います。

「他の評価を否定せず」、「点数のみを見ず」、「根拠を示すコメントを探る」、ことを意識しています。
出来れば複数の選者のコメントを見て、それらをまずは一定要件でテイスティングし、その後色々な温度で、色々なグラスで、色々な料理と合わせて試すことをすると、「選者のクセ」、あるいは「自分のクセ」も見えてくる場合があります。

ってここまで書きながら、ELLASを始めてから、扱う日本酒については一切評価を見ていませんが・・・滝汗(ヲイ)

ともかく、「自分の舌がすべて」では前に進めませんので、他の意見も参考に、柔軟でありたいですね。

あ、でもレストランの匿名評価は殆どあてにしていませんw(テヘ)